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「医療・介護の非正規現場から考える社会保障」学習会を開催しました

 

11月30日(金)福岡県教育会館にて、鹿児島大学教授の伊藤周平先生を講師にお招きし、秋の学習会を開催いたしました。
テーマは「医療・介護の非正規現場から考える社会保障」です。
社会保障の問題と課題について、非正規雇用の拡大と貧困化が進行する日本社会、疲弊する介護現場の実情、利用者負担が増える一方で質・量とも劣悪化する介護保険制度の問題など、専門的な見地からわかりやすくお話しいただきました。

 

 

先生の講演の中でとくに印象的だったのは、介護保険制度の抜本的な改革について、ドイツの事例を参考に具体的に提案されていた部分です。
例えば、介護保険料を所得に応じた定率負担(ドイツの保険料は所得の定率2%程度)にすること、自治体独自に介護の環境整備に取り組むことが地域振興にもなること、家族介護者に対する現金給付制度を新設しサービス給付との併用を選択できるようにすること、介護労災制度を自治体レベルで実施し介護者支援を手厚くすることなどです。
また社会保障の充実をいうと必ず問題になる財源の確保ですが、消費税の増税に頼らずとも、所得税と法人税の累進性の強化や税の使途を社会保障に割り当てるよう見直すことで、十分に賄えるというお話もうかがうことができました。
NEFFとしては、介護職における非正規化や外国人労働者の拡大の問題について、さらに注意深く問題提起する必要があると再確認することができました。

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