非正規雇用フォーラム・福岡オフィシャルサイト

「生活時間を取り戻そう!」運動の展開について

 

今年2019年のメーデーは、憲法に基づく特別な休日になりますが、メーデーの起源は、今から133年前米国シカゴで労働者が8時間労働を要求したことに始まりました。
当時世界中にこの運動が波及した歴史的記念碑として「888タワー」(オーストラリアビクトリア州メルボルン)があります。
日本でも1947年に施行された労働基準法によって、1日8時間原則(その後ILO週40時間に)は一定実現しています。
しかし、130年後の現代にもう一度「1日8時間労働の意味」が問われています。
というのも日本国内でいまだに8時間労働だけで憲法25条を充足する賃金を得ている労働者は一部に限られており、4割に達する非正規雇用者の多くは相対的貧困の状況にあるからです。

また、もう一つの重要なメーデー要求は「後の8時間を休息の時間に」でした。
今日の安倍政治が拡大してきた格差と貧困、非正規労働の実態からすれば、低賃金ゆえに長時間労働が蔓延しており労働をコスト・能率で判断するハラスメントも増大しています。
こうした理不尽な現実に対し、私たちは今こそ人間らしく健康と文化的な生活、社会的な営みをする適正な賃金と時間を取り戻す要求をする必要があると考えます。

そこで非正規雇用フォーラム・福岡では、個人の尊厳を保障する憲法に照らし誰でも当たりに保障された権利として「生活時間を取り戻す」運動に賛同しこの運動を展開しています。

たとえば持続可能な労働や生活を21 世紀のメーデーでは、「①8時間は労働の上限に、②8時間は休息と睡眠に加え、③8時間は自己実現と社会的活動に」を目標とすることを提唱します。
これら8時間の”8″と、1日24時間のサイクル3要素を表現する”888″をシンボルマークに「生活時間を取り戻そう!」キャンペーンを進めます。
まず8時間労働で人間らしく生活できる賃金にするためには、現在の超格差賃金から、最低賃金を1,500円程度まで引き上げることによって年収200万以下の相対的貧困層を解消し、生きるための最低保障年収300万以上を実現してゆくことが重要です。

 

最低賃金政策を含め、人間性を優先する経済モデルは、デフレ経済からの脱却や、少子化対策で進化するAI省力化時代の到来に対応するためにも絶対に必用な施策です。
当面の人手不足を安易に低賃金の外国人労働力で補填することは将来に禍根を残します。
「働き方」を労働側から改革するには、どんな人でも共生できる社会と同一価値労働同一賃金が大前提であり、税制、社会保障、教育など多方面に充分な対策が必要となります。
そのはじめの一歩が「生活時間を取り戻そう!」であり、そのためにはどうすればいいだろうか?という問いです。

皆様にはこの運動の趣旨をご理解の上ご協力をよろしくお願いします。

コメント

  1. […] また、非正規雇用フォーラム・福岡では「生活時間を取り戻そう!」運動を、パネルとビラを作成しはじめて街頭で訴えました。 これから私たちは人間らしい生活時間を取り戻すため「 […]

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